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ライティング事業 2025.9.7
#34 うちのアマダサン「アマダサンの“悪ニケーション”①」


浅井 ユキコ
放送作家、コピーライター、編集・ライター
二十歳の時、放送作家事務所に所属し日本テレビ「高校生クイズ」などを担当。その後、活動領域を活字媒体に広げるべく広告代理店(株)エス・ピー・サービスに転職しコピーライターを学ぶ。さらに住宅雑誌では編集長を務めたことで、メディア(放送作家)、広告(コピーライター)、雑誌(編集・ライター)という3ジャンルに携わることができる異色の物書き。現在では自身が起業したライター集団(株)LOCOMO&COMOの代表と、社会貢献事業を行う一般(社)TERACO舎の理事を務めるなど、精力的に活動している。個人としては先祖代々ジャイアンツファンを語り、甲子園に行くために受験校を選択するなど大の高校野球好き。また、病院の病棟で看護補佐を行うなど何足ものわらじを履く意外性もある。
悪(ワル)ニケーション──。
これはアマダサン用にワタクシが考えた造語です。
アマダサンのは、「コミュニケーション」じゃないので、
「悪ふざけが行き過ぎたコミュニケーション」を略したものです。
TOPの写真の説明は今からします。
こんなことがありました。
今年、ワタクシとアマダサンは出張に行きました。
その会社様は、最寄りの空港から車で1時間強の場所にあります。
それに配慮し、会長様自らが車を運転して空港まで迎えにきてくれました。
なのにだよ!!!!!!!!!
会長様にお会いして!
空港の駐車場まで行く途中!
歩きながら!
サンドイッチ食いながら!
ご挨拶してるんですよ!!!!!
あり得ねえだよ。
悪ニケーションを通り越して、失礼極まりない。
しかしその会長様は、
「おお〜太郎くん、ひさしぶりだねえ!」
という神対応。
人間の器が違うんでしょうね。
実はこの会長様とは20数年のおつきあい。
会長様が前職の時から良くしていただき、
転職後もこうしてお仕事を依頼してくださっています。
会長様は本当にすごい御方で、
転職するや否や、社内改革をどんどん推し進め、
会社を発展させていかれた人物です。
業績を残されるぐらいですから、
当然、仕事に対する姿勢もお厳しい方。
違うと思うことに妥協はありません。
とはいえ、人一倍「人」がお好きなんだろうと思います。
誰に対してもフレンドリーに接してくださったり、
気にかけてくださるお優しい方でもあります。
人格者だと思います。
そんな方だからこそ、従業員の方々はもちろん、
良好な緊張感を保って業務にあたれるのだろうと思います。
そんな方をつかまえてですよ──
車の中でのアマダサンの会話は、ゾッとするものでした。
会長様(以下、会)
「この間のゴルフはよかったなあ〜。
70台で回ってきたよ」
ワタクシ(以下、ワ)
「凄いですね!!
昔からお上手でしたもんね」
会「いやぁ〜そんなこともないんだけどさ、
最近は70台で安定してるね」
ワ「それは凄い!!
セミプロですね!」
会「セント・アンドリュースでも、
2回プレーしたことあんのよ」
ワ「スコットランドの、
世界最古のゴルフ場がある
ゴルフの聖地ですね」
会「そこでプレーして、
調子悪くても
80台なんだよね〜(笑)」
ワ「もう誰も敵いませんね!」
──と、ワタクシは、
敬意を持って会長様とお話をさせていただいていました。
そこへ割って入ってきたのが、
悪ニケーションの大家・アマダサンですよ。
アマダサン(以下、ア)
「ユキ、あんまり余計に
持ち上げないでくれる?」
ワ「え!?」
ア「俺が余計なこと言いたく
なっちゃうぐらい、
どんどん自慢してくるから(笑)」
いいじゃないですかねえ〜!
クライアント様が気分良くゴルフの話をしてくださっている、
こんな平和的な会話はワタクシ大好物ですよ。
すると会長様は、
会「俺も自慢ネタ作んの、
大変なのよ」
と、アマダサンとの会話に慣れた感じで返してくださいました。
ア「自慢ネタ、作らなくて大丈夫」
会「だって、
自慢したくなるようなことが
多いんだよね」
ア「こないだなんか、
電話が鳴るから
仕事の話かと思って出てみりゃあ
『やぁ〜太郎くん元気?』って」
ア「(この人ずいぶん浮かれてんなぁ〜)
と思ったら
『俺、いま船の上なのよ、
クルージング!
夕陽が美しいなあ〜』
とかぬかしやがる!」
会「ああ、あの時ね!
クルージングは本当によかったな〜。
心が洗われるよね」
ア「だからもう自慢はええ!!
っちゅーねん!」
だいたい、ハンドルを握っておられるのは会長様。
怒らせることだけは、やめていただきたい。
会「あ、この車も凄いのよ、
自動運転!
ほら、ハンドルから手を離しても
自動で運転してくれる!」
わ!!! 会長様、高速道路で手を離しておられる!
アマダサンが怒らせてしまったら、
もう二度とハンドルを握ってくれないかもしれません。
ア「だいたい自慢話するために
俺に電話してくんの、
やめてくれる!?」
会「だって、自慢話聞いてくれるの、
太郎くんしかいないじゃない」
ア「探せばいっぱいいるだろう!」
会「従業員に言うわけには
いかないじゃない、ねえ?
(ワタクシに同意を求めて)
ワ「そりゃそうですよ、
太郎さん、聞いてやりなさいよ!!」
ア「イヤだよ、俺、もうねえ、
あなたの自慢でお腹いっぱい」
会「もうちょっと自慢話、
あるんだけどね」
ア「だからお腹いっぱいだから。
吐き出さないと胸焼けキツイ」
会「薬、飲む?」
ア「あんたの部下に言うよ!?」
会「威厳は保ちたいから、ダメ」
車内のヒヤヒヤする会話以外は……。
楽しい出張でした。
それにしても会長様、
もしかしたらアマダサンの上を行ってる!?
──にしても、終始ヒヤヒヤして、身が持たねえ。
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