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2021.11.10

#20うちのアマダサン「【号外】まさか!! アマダサンが名付け親!?」

enpitsu

浅井 ユキコ

放送作家、コピーライター、編集・ライター

二十歳の時、放送作家事務所に所属し日本テレビ「高校生クイズ」などを担当。その後、活動領域を活字媒体に広げるべく広告代理店(株)エス・ピー・サービスに転職しコピーライターを学ぶ。さらに住宅雑誌では編集長を務めたことで、メディア(放送作家)、広告(コピーライター)、雑誌(編集・ライター)という3ジャンルに携わることができる異色の物書き。現在では自身が起業したライター集団(株)LOCOMO&COMOの代表と、社会貢献事業を行う一般(社)TERACO舎の理事を務めるなど、精力的に活動している。個人としては先祖代々ジャイアンツファンを語り、甲子園に行くために受験校を選択するなど大の高校野球好き。また、病院の病棟で看護補佐を行うなど何足ものわらじを履く意外性もある。

「太郎さん。
 こんどの金曜日、
 お休みいただきます」

「なぬっ!!
 お前、いよいよかッ!!
 じゃあ俺も休まなきゃ♡」

「なんでですか!(笑)
 やめてくださいよ」


これは、とある月曜の全体会議での、
アマダサンと松のやりとりであります。

実は、
弊社メンバーのデザイナー・松山勝さんが、
父になりました!!

お子が出来たと、随分早い段階で
教えていただいたワタクシは、
なんとも感慨深いです(泣)

 

「俺に立ち会い出産させろ」

「プッ(笑)
 何を言い出すんですか〜!
 立ち会い……?
 ダメですよ、自分だって
 禁止なんですから」


なんでアマダサンは、“余計なこと”が大好きなんでしょう。
絶対断られる、嫌がられる、ということを
好んでやってしまう“ヘキ”があります。

 

「じゃあ、俺に
 1番に抱かせろ」

「イヤに決まってる
 じゃないですか(笑)
 家族以外、
 病院入れないんですよ」

「お前と俺は、
 家族じゃな〜い」

「家族……
 ではないですね(笑)」


不毛な会話……。

 

そんなこんなで立ち会い出産も、
親より先に抱き上げることも拒否されたアマダサンは、
自分が名付け親になることを思いつきます。

「そうだ、松。
 俺が子供の名前、
 考えてやる」

「あ、そういうの
 いいです、大丈夫です」

「なんでだよ。
 今までだって
 社員の子供の名前、
 俺が考えて
 きてるんだから」

「今までひとつも
 採用されてない
 じゃないですか(笑)」

「いーんだよ、
 考えてやるから」


ということで、子供の名前を考えるという
迷惑行為は続きます。

思えば、この松に対しての迷惑行為は
今に始まったことではありません。

 

数年前、松は地元の九州・宮崎で結婚式を挙げました。
その際、社長であるアマダサンだけでなく、
取締役のワタクシと、浅井としはるさんが
披露宴に参列させていただきました。

ちなみに、、、
その時のアマダサンのスピーチは、こんな感じでした。

「こんな盛大な席に
 呼ばれまして」

「ワタクシ、
 新郎を雇ってる立場ですので、
 ゆーたら相当
 真面目な話をしなければ
 いけない訳です」

「しかし!
 先ほど挨拶された、
 あちらの社長様。

 “あんなにふざけていいんだ!”

 と参考にさせて
 いただきましたので」

「ワタクシ、ここで
 ハッチャケさせて
 いただきます!」


という恐ろしい宣言。

アマダサンを知らないご両親ご親族、並びに
ご友人の方々からは大拍手です。

気分を良くしたアマダサン、

「あざーす!(笑)
 それでは失礼な話を
 させていただきますので、
 よろしくお願いしまーす」


……と、はじまりました。

「それではアサイ君、
 どうぞ!」


アサイ君、、、つまりトシが、
なにやら大きなフリップを持って、
壇上のアマダサンのそばにやってきました。

ワタクシは、何をしでかすのか、
全く聞かされていません。
怖いです、、、宮崎まで来て、
こんな大勢の方が集まる中で、
またまた赤っ恥なんてかきたくありません。

呼ばれたトシは、礼服に白いネクタイをしめる
フォーマルな装いをしているというのに、
アマダサンのおふざけに加担。
二つ折りにした馬鹿でかいフリップを
パッと開きました。

「皆さん!
 こ、ち、ら、が、
 松山君が入社した時の
 履歴書でぇーす!」


ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃーーーーー!!!!

ココココ、コンプライアンスはどこいった!

個人情報保護―――――――!!!!!!!

写真提供:松山家

 

「みんな見れますかぁ〜?
 見えない方、
 どうぞどうぞ、
 近くに寄って
 ご覧くださ〜い」


ウソだろ、、、ばかもの。
しかも「みんな」と呼びかけるな。

「まず経歴!
 都城市の、、、
 どっかの中学校を
 卒業してますね」


読め。
履歴書に書いてあるんだから。

「その後、
 都城市の、、、
 どっかの高等高専を
 卒業してます」


紹介する気なし。
終始こんな調子で挨拶しているものですから、
ワタクシは、途中から
記憶を更新することをやめました。

写真提供:松山家

 

まあ、、、そんな大事な松山君が、
父親になるというのですから、
やはり思い入れは強いのでしょう。

松の第一子の性別は、男の子だといいます。

アマダサンは、ブツブツ言いながら、
頼まれもしない子供の名前を考え始めました。

しばらくすると、
ワタクシ個人宛てにメールが届きました。

社内……しかも
向かい合わせで座っているのに、
わざわざメール?

用件はだいたいわかっています。

開封する前に、パソコンから目を離し、
アマダサンを見ました。

めっちゃ笑った顔と目が合いました。

どうせ、ふざけた名前を思いついたのでしょう。
ワタクシは一瞬アマダサンを睨み、
仕方なくメールを開封しました。

メールにはこう書いてありました。

「ユキ!!
 すげぇ〜いい名前
 思いついた!」


やっぱりか。

「松山、
 といえば千春だろ」


歌手の松山千春さんのことです。

「しかし、ちはるじゃあ、
 同じになっちゃう」


そうだね。

「でも、ちはるって、
 なんか馴染みが
 あるんだよな〜と思ったら」

「アイツなんだよ!」


ドイツだよ。

「トシ!」


トシ?

「アイツの名前、
 浅井としはる
 じゃん」

「だから、もう、
 これしかない」


これしかない……。

まさかの一択なのでしょうか。

「松山 ちはる」
「浅井としはる」

「そこで!」

「松山とちはる」


とちはる〜〜〜〜〜(爆笑)

「これ、発表しても
 いいかなあ」


ダメと言っても発表します。

「おい、松」

「お前んちの子の
 名前、決まったぞ」

「決まったんですか?(笑)」

「そうだ、決まった。
 知りたいか?」

「いや、いいです(笑)」

「知りたいだろう!
 自分の子供の名前
 なんだから」


知りたくないと言っているのに、
発表したくてうずうずしています。

「お前んちの子の
 名前はな、
 松山――――」

「とちはる!」

「とちはる〜??
 どんな字を書くんですか(笑)」


と ち は る

赤ちゃん言葉みたいな響きです。

「どんな字か?
 そんなの適当にやっとけよ」

「んじゃあ〜
 土地を治めるで
 土地治でいいじゃねえか」

「土地を治めるなんて
 嫌ですよ〜(笑)」

「バカかお前は。
 土地を治めるんだぞ。
 すげえことだぜ?」

「そんなこと言ったら
 利治(としはる)なんか
 どうすんだよ」

「利子を治めるっていう
 可哀想な名前なんだぜ?」


それを聞いたトシがすかさず反論。

「ちょっと〜、
 人の名前で遊ぶの
 やめてくれる〜?(笑)
 だいたい利子を治めるんちゃう、
 利益よ、利益!
 利益を治めるっちゅうねん!」

「だったら、
 うちの会社にも
 利益、おねが〜い♡」


「クレヨンしんちゃん」みたいな言い方で、
ふざけるアマダサン。

トシは、とんだとばっちりです。

 

それにしてもーーー、
この名前は採用になるのでしょうか。

 

そしていよいよ出産日。
生まれたばかりの男の子の写真と共に、
名前が書かれていました。

 

「お昼過ぎに無事
 第一子が
 生まれました」

「名前は、
 ご提案いただいた
 『とちはる』」


え?

ウソでしょ?

まさかの「とちはる」?

「から」


から?

「2文字取って
 ちはや です」


うまい!!!!!

蓋を開ければ偶然でしたが、
なんとも気遣いができる松らしい。

「とちはる」から真ん中の2文字を取った格好となり、
奥さんにも太郎さんにも義理を立てられています。

とんちがきいた決着に、一同してやられたり(笑)
それにしても「ちはや」なんて素敵な名前です。

 

しかしその後のアマダサンは、
「ちはや」とは呼ばず、引き続き

「お前んとこの
 とちはる、
 退院したのか?」


と、とちはる、で呼んでいます。

 

ちなみに、、、。
松山家の出産からわずか一週間後、
病院は「立ち会い出産再開」となりました。

出産日が一週間遅かったら、
アマダサンが立ち会い出産をしていたかも
しれないと思うとゾッとしますね。

 

松山とちはる君、、、いえ、ちはや君、
健やかに育ちますように。

本当におめでとうございます。

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