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ライティング事業 2022.2.24
#21うちのアマダサン「アマダサンのせいで社員がラジオで悩み相談!?」
浅井 ユキコ
放送作家、コピーライター、編集・ライター
二十歳の時、放送作家事務所に所属し日本テレビ「高校生クイズ」などを担当。その後、活動領域を活字媒体に広げるべく広告代理店(株)エス・ピー・サービスに転職しコピーライターを学ぶ。さらに住宅雑誌では編集長を務めたことで、メディア(放送作家)、広告(コピーライター)、雑誌(編集・ライター)という3ジャンルに携わることができる異色の物書き。現在では自身が起業したライター集団(株)LOCOMO&COMOの代表と、社会貢献事業を行う一般(社)TERACO舎の理事を務めるなど、精力的に活動している。個人としては先祖代々ジャイアンツファンを語り、甲子園に行くために受験校を選択するなど大の高校野球好き。また、病院の病棟で看護補佐を行うなど何足ものわらじを履く意外性もある。
先日、ソーセージの「シャウエッセン」が
“断髪式”を行っていましたね。
トレードマークの巾着型から、
ちょんまげ部分を切り落とし
袋型にパッケージが変更されました。
それを見て書くべきことを思い出しました。
そういえば、
いつだったかアマダサンも
「断髪式」やったなあと。
アマダサンの好物といえば、
そう、禿げ、ですね。
日頃よりワタクシのブログを
お読み頂いている方なら即答でしょう。
実はかつて、
うちにも“隠し禿げ”がいたんです。
それにアマダサンが
食いつかないはずがありません。
だって、好物ですから。
その人物とは、このブログでも登場したことのある
弊社ライターの中塚です。
断髪式前の中塚さん
「おい!サバ塚〜!
あ、間違えた、中塚〜」
「誰がサバだよ!
そんな奴いねえ〜わ(笑)」
と、用もないのに、
禿げいじりがしたくて
わざわざ呼んだりしたものです。
悪趣味でしょう?
なぜ“サバ”なのか?
それは、サバは通称「光モノ」
と呼ばれているため、
禿げ頭=頭皮が光っている
から、イメージしたようです。
そんなある日、
ワタクシが放送作家をしていることから、
知り合いの作家に
社内の話を面白おかしく話したところ、
「その中塚さんていう方。
うちの番組で相談してみてよ!
力になるよ〜(笑)」
と心強いアドバイスをいただいたのです。
これを逃す手はない、
そう思ったワタクシは、
ご本人ではなく社長であるアマダサンに報告。
仕事の早いアマダサンは、
すぐさま中塚さんを呼び寄せると
自身の言動を反省したかのような、
こんな提案をしたのです。
「お前、
俺に禿げいじりされて
悩んでるだろ?」
「いや別に(笑)
悩んじゃいませんけど(笑)」
「悩んでるんだよ(笑)
だからお前、
ラジオ番組で相談してこい」
このラジオ番組とは
当時、浅草キッドさんが
パーソナリティを務めていたもの。
その中のコーナー企画に
“お悩み相談” というものがありました。
中塚さん、出ることになりました。
当日。
電話で番組に出演した
中塚さんの声が電波に乗って届きます。
「どうも、こんにちは〜」
浅草キッドさんの軽快な声。
「どうも、
よろしくお願いします」
聞き覚えのある中塚さんの声。
この時点でアマダサンは、
笑いを堪えきれず吹いています。
「早速だけど、
今日はどんなお悩みかな?」
「ええ……。
実は会社の社長に
変なあだ名をつけられて
困っているんです」
「ほう。
それはどんなあだ名なの?」
「サバです」
「サバ?」
「ええ、サバです」
「サバって魚のサバだろ?
いいじゃない、
美味しそうで」
「しかしなんで
サバってあだ名に
なったのよ。
心当たりは?」
「ええ、サバは
美味しくて好きなんですが、
実は髪の毛が
薄くなってきまして」
「その身体的特徴を
つかまえて、
光モノの魚の
代表だからサバと。
ひどくないですか?」
「サバかあ〜(笑)
まあね、言われた本人は
そりゃ嫌だわなあ(笑)」
「でもさあ、サバって
旨い魚だからね。
旨い魚に
例えられたんだから、
良しってことでも
いいんじゃないの?」
「旨い旨くないは
僕にとっては
どうでもいいんですよ(笑)」
「じゃあ
何の魚ならいいのよ(笑)」
「いやいやいや(笑)
魚シリーズは
どうでもいいんです」
「じゃ何シリーズがいい?(笑)」
「ははは(笑)
できれば
そっとしておいて
欲しいわ」
「そりゃ無理だろ(笑)
目の前に旨そうな
光モノがいりゃ、
そう呼びたくもなるわなぁ」
「と言うことは……」
「我慢だな(笑)」
という内容で相談は終了。
晴れて!? 「サバ」は公認のあだ名になりました。
実はこの真剣な相談の日、
中塚さんは親族の法事と重なったようで、
喪服姿で墓場から電話で出演したそうです。
やること多めでストレス過多。
ますます禿げの加速を案じてしまいますよね。
その出演後、
アマダサンの発言にも拍車がかかります。
「ところでサバ塚。
お前、断髪式いつにする?」
「いやいやいや(笑)
いつって、
する予定すらねえわ(笑)」
「あのなあ中塚。
そろそろ頭髪生活から
引退しろよ」
「今のお前の
頭皮の状態を解説するとな、」
「その頭全体が
戦場だとするだろ?」
「その戦場にいるはずの兵隊、
つまりお前の髪だ、
第一線で戦わなきゃいけない
歩兵部隊が、
すでに後方に
退いちゃってるのよ」
「これじゃあお前、
勝負にならないでしょ〜」
いい事を言った、
そんなドヤ顔で論破しようとするアマダサン。
「まあ、いいや。
仮に断髪式を、
◯月◯日にしよう。
お前、
スケジュールあけとけよ」
こんな一方的な通告で、
断髪式の日程が決まりました。
当時、「パワハラ」「モラハラ」という言葉が
今ほど市民権を得てなくてよかったですね。
それから数日経ち、
今度は中塚さんの方からこんな申し出がありました。
「太郎さん、
断髪式の日にち、
そのままでいいっスよ」
「お!やっとその気に
なってくれたのね♡」
「まあね〜。
嫁とも話したんスけど、
そういうのもいいじゃない?
ってことなんで」
ということで迎えた断髪式当日。
テーブルを二つ向かい合わせに並べ、
その上を“土俵”に見立てます。
「それでは、、、うふふ
これより中塚くんの
断髪式を、、、ぐふふ
始めます!」
不謹慎極まりないアマダサンの挨拶で
中塚さんの断髪式は始まりました。
最初にハサミを入れるのは、
社長であるアマダサン。
続いて社員たちが続きます。
ひと断ちひと断ち、
頭髪に別れを告げながら
ハサミを入れる仲間たち。
「中塚さんの頭髪、
お疲れ様でした」
中には涙ぐむ者も、、、いる訳もなく、
みんな笑いを堪えるのに必死でした。
集まった全員がハサミを入れ終わると、
最後の仕上げは、よくできたもんで
「床屋の息子」である弊社の開沼豊が。
お父さんのお店から借りてきたバリカンで、
キレイに刈り上げていきます。
こうして無事、断髪式は終了。
さっぱりと丸刈りになり、
心なしか若返ったNEW中塚が誕生しました。
断髪式後の中塚さん。
決してもう“禿げ”ではありません。
坊主頭です。
以来、アマダサンはすっかり興味を失い、
今ではサバ呼ばわりすることもなくなりました。
やっぱり、、、
坊主じゃダメなんですね、禿げ、じゃないと。
中塚さんのシャンプー代削減に貢献した、
仲良き社内の懐古談でした。
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