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2020.10.1

ノウハウを得られたことは貴重、財産!

enpitsu

松山 勝

アートディレクター、グラフィックデザイナー

前職のゼネコンで現場監督を経験するなど、建築に関する知識を有するところが強み。個人としてはサッカー、野球を趣味として活動するが、スポーツは全般的に好きで“プレイする事”も”観る事”も日常的。スポーツイベントにおいては、広告物のデザイン制作の受注だけでなく、インカムをつけて現場運営をするなどフットワークも軽い。“どげんかせんといかん”で有名になった宮崎訛りは、上京した今でも健在。皆さまの心に残るコミュニケーションに繋がっていることを願う。

「国際映画祭」というものの実態として、どのように募集・審査し、どのようにイベント化し、そして制作物を含めたどんな準備が必要なのか──。その現場に携わり垣間見てきたことの感動と感想を綴る。

 

私がこの案件に携わったのは、たしか第8回の2010年からだったと思います。会社自体が携わらせてもらったのは、第2回からですね。

この映画祭の特徴を簡単にご説明すると、

“新たな才能を発掘し、育てる映画祭へ”

2004年に埼玉県川口市で誕生したSKIPシティ国際Dシネマ映画祭は、今や映画の新たなスタンダードとなったデジタルシネマにいち早くフォーカスした国際コンペティション映画祭です。映画産業の変革の中で新たに生み出されたビジネスチャンスを掴んでいく若い才能の発掘と育成を主軸に成長を重ねてきました。(「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭)HPより)

ということで、フィルムではなくデジタルでの製作をいち早く採り入れ、さらに若手クリエイターをバックアップするところに焦点をあてているところが画期的だなぁ〜と思ったものです。

その映画祭において私は、2010年以降、10年に渡りガイド(プログラム)や公式パンフレット、チラシ、バナー、パネルなど幅広く制作に携わらせてもらいました。

私自身、映画が好きなので、「うちの会社、不動産だけじゃなくエンタメもやるのかぁ〜!」と、個人的にうれしく思いましたね

この映画祭、他と大きく異るところは“国際コンペティション”であるということ。近年では90を超える国と地域から860作品以上の応募があり、映画祭の規模も年々大きくなってきているんです。

制作物も当然「日本語」と「外国語(英語)」の2種類が必要となり、登場人物やストーリー解釈における校正作業はとても慎重に、何度も繰り返されます。

監督たちの大事な想いが詰まった公式カタログ、
我々もカ・ン・ヅ・メで、夜な夜な校正作業!
スタッフとの絆も当然つよいものになります

開催地である埼玉県川口市での認知も回を重ねるごとに増し、今では地元住民にも愛されるイベントとなったようです。ありがたいことですね。

私自身も、毎年制作にあたる前に「ただ格好いいデザインではなく、若者も高齢者も外国人もみんなが読みやすく実用的なデザインにしなければ」と、毎回気持ちを新たに自分に言い聞かせています。

そりゃそうですよー、
デザインの見やすさによって、
作品が観てもらえるかどうかが決まるとしたら、
責任重大ですもん!!

ガイドは持ち歩きやすい蛇腹折りの形態で、日本語版・英語版が作られています。公式パンフレットも日本語・英語の併記が全ページ網羅されています。まさしく国際映画祭ですよ!

  

2010年には公式キャラクターとして「デジタルくん」が誕生。

“カラフルな樽”というビジュアルで、誌面デザインにも大きな変化を与えてくれます。

誕生して数年は、デジタルくんを全面にあしらうなど認知度とブランディングを重視したデザインを徹底。逆に、タイトルキャッチはデジタル感というより、手描き文字のアナログ感で、親近感のあるテイストを演出するなど遊び心も入れてみました。

15年の月日の中で映画業界も“アナログからデジタルへ”、そして“2Dから3D”へ、“スクリーンからVRへ”と大きく進化しています。

それらの進化と世の中の流行を受け、デザインも年々進化していくもの。

過去の制作物を見返すと、
自分のアルバムを見返すようにその時代、
その瞬間が切り抜かれているように感じます

これからの映画業界の進化と、自分の成長にも大きく期待しています!!

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